私が働きながらでも、独学を選んだ理由
公務員試験を受験しようという方は勉強方法について関心があると思います。独学以外にも専門学校に通ったり、通信講座を利用したりと選択肢はあるはずです。ネットで検索してみると、独学はNGというような記載が多く出てきます。大手予備校の専門的なカリキュラムを受けなければ公務員試験に合格できないし、働きながらの独学は不可能という情報ばかりでした。それでも私は独学(厳密には違うかも)を選んだのです。
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理由を考えられるだけ考えてみました
学校・塾が嫌いだった
私は中学生の頃くらいからでしょうか…学校で勉強することが嫌いでした。嫌いというとちょっと違いますね。楽しくなかったのです。別に人間関係が嫌だったとかではなく、単純に授業のスピードと自分の理解のスピードが一致していないということです。授業のスピードは指導要領に沿って、担当の先生がクラスのレベルに合わせて行っていると思います。当然、自分がすぐに理解できる分野もあれば、よくわからない分野もあります。自分が理解できる分野であればすぐに自己解決を図り先に進みたいという衝動にかられ、逆に理解しにくい分野であれば時間をかけてやりたいと思っていました。
学校や塾に自分の学習進捗を管理されるのが嫌だったのです。結果はちゃんと出すから放っておいてくれという感じでした。もちろん、学校や塾に学習進捗管理をしてもらったほうが勉強できるという人もいるでしょう。なのでその考えを否定することはしません。むしろそれで最短で合格できるのであればいいことだと思います。
ただ、当時(今も)の私は「他人に管理された環境で結果を出しても、レールに乗っかっただけなんだから意味ないじゃん。自分で試行錯誤してパターンを身につけた方が自身にもなるし、今後の経験に活かせる」と考えていました(います)。いやー斜に構えていますね(笑)。
正直どの方法がいいのか私にはわかりません。当人の性格によると思います。私も公務員試験の学校に行っていたらまた違ったプロセスになっていたとは思います。でも、こればっかりは結果論ですからねぇ。
仕事帰りに営業している専門学校がない
私の職場及び実家(当時実家暮らし)は田舎にあります。当然、公務員試験を扱っている予備校はありません。最寄りの予備校は車で40分離れたところにあります。しかも、授業開始時間は18時でした。17時に会社を出れば運転しても18時の授業に間に合います。ただ、18時といえば、まだまだ仕事の真っ最中です。授業の日に17時で帰る選択もあるにはありますが、毎回毎回早上がりする理由を伝えなくはなりません。まさか、公務員試験講座受けるとは言えませんし、ほかの理由も思いつきませんでした。
この段階で学校に通うという選択肢はなくなります。
通信講座指定の学習スピードに合わせられない
通信講座を利用するという選択もありますよね。事実私は1回目の国税専門官試験前は実務教育出版の通信講座を利用していました。今回の講座は一度に全部の教材を送ってくれたので自分で2ヶ月の計画を立てられました。
ただ、通常の通信講座は最初にテキストや問題集が送られてきて、ミニテストなどが定期的に送られてきます。このスピードについて行ってしっかりと覚え込むことができれば、きっと合格できると思います。
しかし、私の環境を考えるとこの随時送られてくるミニテストを消化しきることができません。家の隅にどんどん教材が積み上げられていくのが容易にイメージできました。実は以前税理士試験の講座を大手予備校の通信講座で勉強していましたが、上記のような経験をしています。この時のミニテストを消化できないことへの罪悪感が凄まじかったです。
終わらない仕事、会社からの宿題、封も開けず積み上がる教材…
結局税理士試験は断念していますが、公務員試験は絶対に成功すると決めていましたので、通信講座も見送りました。
試験予備校は網羅型の教材設定になっている
公務員試験に限らず予備校の教材にありがちなのですが、試験範囲のすべてを網羅して作成していることが多いです。確かに、予備校の教材をすべてマスターできれば必ず合格できるように作られていると思います。さらに、よく出る問題とそうでない問題も分けられていますので、優先順位もわかりやすいです。
ここで、問題なのが全部やろうとしてしまうことです。確かに出題頻度もランク分けされているので優先順位を付けられるのですが、勉強が進んでくると「もしこの問題が出たらどうしよう」と不安になってしまうのです。その恐怖感に打ち勝てず、出る確率の低い問題に時間をかけてしまいます。しかも、出る確率の低い問題に限って難易度が高く理解に時間がかかることが多いです。
公務員試験は広く浅く知識を問われます。難しい問題は他の受験生もできません。本当の意味での頻出問題をカバーしていれば合格できます。ここを勘違いしてしまうと大きな痛手になってしまいます。
公務員試験は市販教材が充実している
書店に行くと必ず公務員試験関係の書籍が売られています。現在も充実のラインナップです。私の近所の書店は大きい本屋さんではないのですが、それでも種類は多いですね。
これだけ大手予備校が受験生確保に躍起になっている中で、市販の書籍が充実していることも珍しいです。特に私が当時使っていた「スーパー過去問ゼミシリーズ」の評判は高く、実際に自分が使っても良いと思えるものでした。
しかも、「公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法」や「公務員試験裏ワザ大全」のように公務員試験そのものの対策や勉強法ノウハウを提供しているものまで売られています。
税務職員時代に当時の大手予備校の問題集を見せてもらいましたが、スーパー過去問ゼミと比べてもどちらも完成度が高くどちらを使っても問題ないと思いました。今はスー過去以外にもいい教材が出ているのかもしれませんので、自分に合ったものを選べばいいと思います。
自分に合った教材って結構難しいですが、問題の多さや解説の充実度、各試験での傾向がわかるもを最低限選んで欲しいとは思います。あとは、自分の直感でいいと思います。上記の「公務員試験受かる勉強法落ちる勉強法」などにもおすすめの教材が掲載されているので参考にされてみてはいかがでしょうか。
独学なら自分の好きなように勉強できる
独学であればカリキュラムに縛られることもなく、得意分野は猛スピードで進めて、苦手分野には時間をかけることができます。送られてくる教材の山に押し潰されることもありません。完全に自分のリズムで勉強することができます。
注意したいのは誰かに監視されているわけではないので自分の意志の強さがダイレクトに反映されます。公務員試験に合格したい、転職したいという意志をもって学習時間を作り出さないといけません。だらだらと時間ばかりかけてもだめです。集中して勉強する必要があります。これは独学とか関係ないとは思いますけれどもね。
受験仲間なんていらない
独学だと一緒に苦楽を共にする仲間がいないから、モチベーションが維持できないという意見が出ます。だから、学校に通って友達を作って一緒に勉強した方がいいと考えるようです。
予備校に何しに行ってるんですか?
遊びじゃないんです。人生かかってるんです。いい大人が友達いないと勉強できないとか、残念すぎますよ。
番外編 公務員試験を受けるために会社を辞めてはいけない
正直、会社を辞めて受験に専念する必要はないです。学生落ちする必要なんてないです。考えてみてください。
万が一受験に失敗したら…民間で再就職するときに面接でなんていうんですか?公務員試験の受験のために会社を辞めましたと言うんですか?そんな人正社員で雇いますか?雇う企業はこの人は公務員試験受かったら辞めるんだなと思わざるをえませんよね。
ちゃんとやれば正社員で働きながらでも独学で合格できます。だから、会社を辞めて受験に専念という賭けに出ないでください。
※超絶ブラック企業に勤めていて勉強時間はおろか、家に帰れないとかストレスで眠れないとかであれば状況は全く異なります。まずは自分の心身の安全を確保してください。
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なぜ、ネットには専門学校を推薦しているものが多いのか?
実際に専門学校を利用している人が多い
確かに私の同期でも専門学校で勉強していた人は多かったです。だからなのかわかりませんがネットでもみんな専門学校に通っていると表示されているのかもしれません。同期のほとんどは新卒組もしくは既卒でも社会人経験がないという人が多いです。要は時間に余裕がある人です。働きながらで合格した人も近くに予備校があり、簡単に通えるという人でした。
これは私の知っている同期の話でしたので、すべての人がこの通りではありません。ただ、やっぱり独学で合格したというのは少数派であることは確かでした。
専門学校推しはアフィリエイトサイトであることが多い
「公務員 仕事しながら」とかで検索してみると多くのサイトがヒットします。この中で独学での合格は不可能、スクールに通いましょうという内容のサイトがあったとします。その続きにほぼ必ず大手公務員試験予備校の広告やリンクが貼られていませんか?(ちなみにこのサイトにも掲載予定です)
これはアフィリエイトと言って、広告をクリックして資料請求や成約となったときに報酬がもらえるというビジネスになっています。なので、予備校の広告に誘導するために予備校の素晴らしさを伝えて、独学では無理という不安を煽っているだけです。中にはいい情報がある場合もありますので、サイトに書いてあることすべてを鵜呑みにしないで情報収集してみましょう。
このサイトもそうです。一応私の実体験に基づいて作成していますが、私の主観が多く含まれていますので、万人共通の方法ではありません。広告も貼ってますしね。ネットの情報は簡単に調べることができますが、それが真実かどうかはわかりません。自分の中でこの方法は良いと思ったものをトライアンドエラーで取捨選択してみるのがいいのではないでしょうか。
まとめ
結局のところ私が独学を選んだ理由は、それしか選択肢が無かったからです。学校もイヤ、そもそも通えない、通信も講座を予定通りこなせる自信がない。それでいて市販の教材がたくさんあるのであれば自分でやるほかないわけです。言い訳ができない状態になれば覚悟も決まります。ただ、一回目の受験をした結果、自分一人でも大丈夫そうだという感覚を持ったことも確かです。
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