国税専門官筆記試験実施の月
6月は公務員試験が始まる時期です。私も3月に思い立ち、4月に学習を開始して、あれよあれよと6月になってしまいました。結果として、筆記試験不合格でした。この時から、若干気持ちの葛藤がありましたが、1年間勉強するという覚悟が決まってきます。
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試験までを振り返ってみる
試験直前期の振り返りですが、記録があまり残っていません。当時の私の心境を思い出しながら書いています。
試験1週間前
民法や経営学のような、暗記で対応できそうな科目を繰り返し解いていました。残り時間も少ないので、新しいことはしていません。
試験当日
私は東京会場で受験しました。東京会場と言いつつも神奈川県の某大学でしたけれども。当日は、当然ほかの受験生もいて、緊張感がありました。人生初の公務員試験でしたので、私もそれなりに緊張しました。
移動トラブルが起きる
早朝に自宅を出発したのですが、電車が遅延して予定の時間に到着できませんでした。もともと、1時間以上の余裕をもって出発したので試験には間に合いましたが、駅での再開時間は未定とのアナウンスが繰り返される最中は気が気でなくとてもストレスになったのを覚えています。しかも、当日は寒かったんですよね。
結局、試験開始10分前くらいには到着しましたが、そこから自分の席を探して準備をしてとなりますので、かなり慌ただしく心を落ち着ける時間も余裕もありませんでした。
この時、来年の試験は会場の近くに泊まると決めました。
試験の流れ
試験管のアナウンス→教養試験→専門試験→論述試験
で構成されています。丸一日かかりますので体力が必要です。ちなみに論述試験は2次試験での配点になります。一次試験と二次試験の一部をその日にやるという試験構成になっています。
試験結果
一次試験不合格
自己採点結果
教養試験 22/40
専門試験 17/40
実力がよく反映されていると思います。ただ、前向きに考えてみると、5割くらいは得点できているのです。たった2ヶ月の試験勉強です。一応力を入れていた専門科目があまりにも奮わずに終わってしまいました。7割得点できれば確実に一次試験は突破できますが、年によっては6割程度でも合格できるようです。こればかりは運ですね。あとは当時の雇用情勢や受験スケジュール、政府方針によっても左右されます。
各科目の振り返り
教養試験
現代文・英語 それなりにできました。教養試験での得点源です。この2つだけで教養試験の4割強を稼いでいます。
数的判断 これは全く得点できませんでした。0点ではありませんでしたが、10問以上ある問題で3点です。時間をかけた割に得点できなかったのは、私の勉強レベルが試験レベルに到達できていなかったからです。確かに、教材も基本問題しか解けませんでした。応用とか過去問レベルになると正解率はガクンと下がったのが現状です。
その他 これは評価不能です。だって勉強していないんですもの。それでも、センター試験程度の問題や勘でマークした問題が当たりだったので全くできなかったというわけではなかったです。
専門試験
民法(必須選択)
得点源にしたかったのですができませんでした。2択まで絞って間違えることが多かったので、知識の定着がまだまだだったのでしょう。択一問題は選択肢消去が重要です。絞り切れないということは理解や着眼点がまだ進んでいないのでしょう。
商法(必須選択)
捨て科目でしたので、勉強はしていません。しかし、商法という括りで判断せず一応の勉強はした方がいいです。というのも、経営学や会計学の選択肢に商法での学習内容が若干食い込んで来ていたからです。あくまで、私の主観ですが…
会計学(必須選択)
これが今回の大誤算です。まがりなりにも会計事務所職員でありながら、ハズレハズレのオンパレードです。これも選択肢を絞ってからの2択で失敗。実務上の知識は理論的ではなくふんわりしたものだったと思い知らされました。
憲法・行政法(選択)
これは予定通りの得点ができました。もともと大学では憲法を専攻していたこともあり、なんとか知識として残っていたようです。ただ、忘れているところも多く、運に助けられたところも多かったです。判例問題が大半なので、これも過去問中心で勉強すれば大丈夫かなという手ごたえでした。
経済学(選択せず)
経済学は公務員試験ではキモとなる科目です。難易度が安定していることが理由らしいです。しかし、私は今回捨てています。しかも、そこそこ勉強した結果捨てています。だって理解できなかったんだもん。ちなみに経済学の知識や計算は財政学でも使いますので、重要と言えば重要なのです。6問中2問くらいは時事的な問題が入りますので、ニュースとかも見といた方がいいかもですね。
財政学(選択)
これも出来ませんでした。時事的な問題もありました。これも6問中2問くらい時事問題でした。これも理論・計算問題です。過去問できると対応できそうという手ごたえです。
経営学(選択)
点数は伸びず。この時は会社法とか会計学関連の問題も出ました。基本的に学説が中心の問題になります。過去問を中心に学説や専門用語を抑えていれば解けるはずです。
政治・社会・社会事情(選択)
ここは無勉強で突進しました。それなのに財政学よりも出来ているという謎現象です。この科目はあまり考えず勘で解いたといった方が正しいですね。プロセスが存在しませんので、反省するところもありません。
総括
なぜ、前年の過去問ができたのか疑問に思うくらいできませんでした。問題演習の量が不足しています。2択に絞ってからの間違いというのが多かったです。
自分の精神状況
2ヶ月の準備期間でしたが新しい試みだったこともあり、それなりに疲れが出ていました。それにやっぱり不合格という事実は自分の心にダメージが来ます。
2週間くらい休み気持ちの整理
自己採点の結果、完全に不合格だとわかってから1週間くらい勉強を止めています。自分の中で気持ちを整理している期間です。具体的には弟が持っているシャーマンキングを一気読みしていただけですけどね。
1年間公務員試験の勉強を会社に隠れてするわけですから、これから1年間大変という不安が大きかったです。もし会社にばれたらどうしようとか、これで来年も不合格だったら立ち直れるかとか、自分の心と戦っている期間でした。やっぱり民間に転職しようかなと、転職サイトを見て回ったりもしています。
覚悟が決まる
2週間くらいウジウジと考えたり休んだりしていましたが、腹を括って1年後の公務員試験を受験することにしました。
決まり手としては、転職するのであればしっかりした組織に転職したという意思があったことが大きいです。民間から民間への転職であれば、労働環境がどのようなものか想像が難しいです。しかし、公務員であればある程度の予測はできます。世間で悪評される「楽な仕事」では決してないということは知っていますが、ブラック企業と呼ばれるような会社ではないことは確かです。
1年間の期間があれば、働きながら勉強することも可能と考えました。そして、1年間頑張ってそれでダメだったら、その時はきっぱりと諦めて他の選択肢を探すことにしました。今の会社に残るもよし、他の民間企業に転職活動するもよし、翌年不合格だったらその時考えようと気持ちを固めました。そして、そうならないように確実に合格ラインにもっていこうと覚悟を決めました。
勉強方針の整理
もう一度学習方法を整理しなおしました。今回は実務教育出版の通信講座を利用しましたが、結局フィードバックなどの利用はしませんでした。きっと、今後もそういったやりとりはしないとわかっていたので、通信講座である必要はありません。
国税専門官に特化して学習するため、むしろ独学で組み立てた方が効率的です。過去問集を中心に独学でやることに決めました。
学習計画
配点の高い専門科目から学習します。並行して数的判断の問題を解きます。
10月までは数的判断・経済学・民法を中心にした学習としていました。この3つはボリュームが多いからです。この時簿記1級も受けようとしていましたのでこれも学習計画に織り込んでいます。(※簿記1級は結局受験していません。)簿記1級は一応会計学の試験範囲や経営学でも重なる部分があるので、前向きに検討していました。
利用教材
・スーパー過去問ゼミ 民法Ⅰ・Ⅱ
・スーパー過去問ゼミ ミクロ・マクロ経済学
・マンキュー入門経済学
・数的推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱
・判断推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱
まずは、この5冊を利用しました。マンキュー入門経済学だけ異彩を放っていますね。これは、経済学の理解が全く進まなかったので、大学の時の友人に相談したのです。彼は経済学部出身で成績もよかったので相談しました。経済学のとっかかりからわからないとなると、前提となる理解が出来ていないということです。
この本は大学の経済学入門講義で利用していたものだそうで、基本書になります。市販でも公務員試験対策としての経済学テキストが販売されていますが、1年間という受験期間を考えると、小手先で覚えるよりも全体を俯瞰して理解したかったのでこれを利用しました。
結果としては経済学そのものを理解することに近づけたと思います。受験として経済学には直結しませんが、読んでいて楽しかったですし、グラフのイメージも湧きました。
ただ、これから学習する人はマンキュー入門経済学を無理して選ばなくてもいいと思います。市販には受験に特化したテキストが販売されています。私はあくまで最初のとっかかりとして利用しただけですので、あまりのめり込まない方がいいと思います。あくまで公務員試験対策としての経済学ですからね。
学習環境
仕事帰りにマックに行くことが習慣になっています。土日も自宅で勉強して飽きてきたら、図書館やカフェに行っていました。カフェを利用すると500円くらいの出費になりますが、家にいてダラダラしてしまうよりもいいので利用していました。社会人ですからね。時間や空間は買うことができるのです。
仕事の環境
会社からの課題が簿記1級に合格することでした。いや、無謀だ。と当時は思っていましたし、実際できませんでした。この時の学習計画に簿記1級が組み込まれています。
この時期は会計事務所業界って暇な時期のはずなのですが、なぜか私の仕事は忙しかったです。社内の人間関係にもイライラしていた記録がありました。
まとめ
実際に国税専門官の試験を受けて、雰囲気を味わい、試験内容を改めて吟味した時期です。専門試験は基本的に捨て科目を作らずに満遍なく対応することになります。まだこの頃は学習パターンが固まっていないので、迷走している節はあります。
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